6月2日
またもこんな物を買ってしまった。学生の頃に大枚はたいて買ったカセットデッキTEAC V-7000。当時の定価が¥75,000、今でもハッキリ憶えてる。私が高校の頃にアニキがこれ買って、その音の良さにビックリした。一人暮らしを始める時に自分でも買った。先日ヤフオク見てたら、ジャンクのデッキをメンテして整備済みで販売してる方を見つけてしまって、つい。。
15年振りくらいにこのデッキで録ったカセットテープを聞いてるけど、やっぱり磁気テープは偉大。全然今でもいい音で聞けるじゃない。3ヘッドだから外部プラグインとしても使える。そこまではしないかな。。
何だか最近、典型的な昔憧れの物を買い戻すオヤジ状態になりつつあります。でも流れ聞いたところによると、アナログレコードを再び聞き出すミュージシャンの方が増えてるみたいで。皆さん気持ち的には似たようなところがあるのではないかなぁっと勝手に思っております。
個人的には原点回帰とはちょっと違って、自分の中の音楽への初期衝動にも繋がる、いい音の尺度を再構築するために試行錯誤してる感じ。うまいこと言えないけど。。
今、その昔アナログレコードから録ったカセットテープを聞いてるんだけど、何と言うか、非常にしっくりくる音。安心すると言うか。数ヶ月前アナログプレイヤーを買ってPro Toolsに録ってみたんだけど、正直今ひとつだった。3ヘッドでカセットテープを一度通せば良いのでは?と妄想中。Fatso買えばいいのかな。
スタジオのオーディオラックにカセットデッキ入れた。このラック、恐らくスタジオ的には要らない。ってかどちらかと言うと邪魔かも。。オーディオって本当に場所取る。コンポがラジカセに、そしてiPodになったのも必然だなぁっと思った次第。
6月3日
昨日はカセットデッキで盛り上がってしまい、すっかり忘れておりましたが、先の5月いっぱいで、サウンドウーノの第7期が無事に終わりました。もちろん何年も継続させていく覚悟で起業いたしましたが、7年も続くとは、我ながら驚いております。いつもいつもサウンドウーノをご愛顧いただき、本当にありがとうございます。
ここでワンパターンながら、設立から1年目にmixiにアップした私の超長文日記などを転載してみます。既にお読みの方は、またか、、で流してください。すいません。。いや、私が1年に1度読み返したいもので。で、読むと我ながら胸が熱くなり、どうせならまたアップしたかったりして。ナルシストで本当にすいません。
以下、2008年6月2日にmixiに書いた、サウンドウーノ第1期終了に際しての日記です。その頃は表参道のワンルームマンションに事務所を置いておりました。まだタバコも吸ってたし。。
以下、転載です。
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『一つの区切りに際し、すっごい長文書きます。』
実は、5月31日が決算でした。 サウンドウーノの第一期が終わりました。 設立は去年の6月7日だから、今週の土曜日でちょうど丸一年になります。
いや~早かった。
残念ながらサウンドウーノの性格上、1周年記念セールとかはありません。
少し経ったらイベントでもしてみたいなぁなんて朧げながら思ってますが、それもまだ朧げです。
でも「1周年おめでとう!」とか言ってお土産持って遊びに来てくれたりしたら、いい気になって大幅値引きしちゃうかもしれません。
まだ1年目が終わっただけですし、設備投資も随分しちゃったし、まだまだ採算が取れてるという感じではないですが、毎月きちんと表参道の事務所の家賃払って、毎月きちんと私の給料出して、新しい機材を買う経費も少しは捻出できました。
これは本当に皆様にいくらお礼を言っても言い尽くせないと申しましょうか、本当にありがとうございました。
一昨年の8月でD-RECを辞める事になって、この先どうしようか迷っていた時、心の中では「独立しよう」と常に言っていたのですが、なかなか前に進めませんでした。
今にして考えると、確かに無謀な発想でした。 DAWを中心とした機材コーディネーターって、そんな職、ほぼないに等しいのです。 私だって聞いたことありません。
でもニーズは絶対にあるはずだから、どうしてもやってみたかった。 それもショールームとして機能する事務所を構えた上で。 今の事務所はショールームって言うにはちょっと狭いですけど。。
独立を迷っている時、業界の友人に相談したりもしました。 「だったらどこか組織に属してもできるじゃん」とか「一人だけでうまくいくはずがない」など、見事に辛口な意見が帰ってきました。 本当に私のことを心配して言ってくれているのは分かってました。
でもやっぱり独立してやってみたかったんです。 だってどこかの組織に入ったら、夜の9時に事務所に集まって、夜中までソフト談義に花咲かすとか、絶対にできないじゃないですか。
もちろん親も猛反対。 いい歳して親不孝な息子です。
この決断は、やっぱり自分を信じるしかなかったです。
昨年の4月に事務所探しを始め、同時に会社登記の勉強を始めました。
実は6月7日っていう会社設立の日取り、人から細木数子の占いを教わり、この日に絶対に会社設立って決めました。もともと占いとか風水の類いは一切気にしないたちなのですが、何でもいいから自分で自分の背中を押すきっかけが欲しかったのです。
設立からの1ヶ月間は、機材や家具の買い付け、引っ越しなどでかなり楽しい毎日でした。 しかしそれらの作業が全て終わり、いざ業務開始となってからの2ヶ月間は、今までの人生の中でも、かなり辛かった時期だったかもしれません。
これまでのお客様に独立のご挨拶メールを送ったものの、その時点でできるのはそこまで。 後はひたすらお呼びが掛かるのを待つしかありません。
7月は、1ヶ月間で電話が数本しか鳴りませんでした。 8月は少し増えましたが、状況はあまり変わりません。
ホームページもせっせと作りましたが、恐らく多くの方が、最初は何の会社か分からなかったと思います。 D-RECはやっぱり「お店」というスタンスでしたし。
「展示はあるんですけど、お店じゃないんです。」「音楽を制作するための機材セットアップを、トータルにコーディネートするんです。」 今までのお客さんにも、何度もこういうことを言ったような気がします。
相当落ち込みました。 「やっぱり無謀な試みだったんだ」とか、「私はただのわがままな、自分を過信してる愚かな人間なんだ」と思ったり、「やっぱりサンレコに広告出さなきゃ始まんないんじゃないか」と地に足が着いてない発想になってしまったり。
夏の熱い盛りに、湯水のようにお金が無くなっていく不安に押しつぶされそうになりながら、景色は抜群の事務所のベランダから表参道の交差点を眺めては、ため息をつきながらタバコをふかしてました。
この私が落ち込んでいた期間、先に辛口の意見を言っていた業界の友人は、こちらは何も発注できる状態ではないのに、何度も通って来てくれたのです。 その時は何も言えなかったけど、本当にうれしかった。
サウンドウーノを宣伝しようとがんばってくれた友人もいました。 当の本人の私でさえ、サウンドウーノの仕事を説明するのが難しかったのに、恐らく結構苦労を掛けてしまったと思います。 本当にありがとう。
9月に入り、口コミでサウンドウーノのことを聞いたという方からの問い合わせが一挙に増え、業務は徐々に軌道に乗っていきます。
その前の2ヶ月があっただけに、本当に、本当に、本当に、涙が出るほどうれしかったです。 感謝の気持ちでいっぱいでした。 私は、私を推してくれた方の信頼を裏切らないよう、そして私をご指名してくれた方の期待を裏切らないよう、精一杯張り切って仕事しましたよ。
でもここまで来ると、もう仕事って言葉だけでは片付けられないものがあります。 ちょっと大袈裟かもしれませんが、私を必要としてくれる人がいたんだっていう喜びでした。
そんなこんなで早1年、本当にあっという間でした。 まだたったの1年ですけどね。
実は今日、うれしい来客があったのです。
MacBookとLogic Studioとソフトシンセをいくつか買って始めてはみたものの、コンピューターにはあまり詳しくなく、うまく動かないことも多々あったりして、せっかく買ったのにおっかなびっくり使ってるというのです。
製品を購入した後に、セットアップやメンテナンスを見てくれる人はいないか、音楽仲間やスタジオのスタッフなんかにいろいろ聞いて回ってたんだそうです。
で、Logicをキーワードにネット検索をいろいろして、サウンドウーノのホームページを発見、「いた~!!」とばかりに早速連絡したとのことでした。
そして今日、機材一式を持ってサウンドウーノにご来店。 全てきちんと動くよう再セットアップを施してお渡しすると、「これで心置きなく音楽を作れます」と、満面の笑みで帰っていかれました。
もちろんあくまで仕事としてお金をいただいてやっていることではありますが、私の持っている知識や技術が必要とされ、そしてそれが音楽を作ることの手助けとなってるというのは、何とも言えない充足感があります。
まだまだこれからではありますが、今日、サウンドウーノ第二期目の始めてのお客様となるその方の様子を見て、「私は間違ってなかった」と少しジーンとなりました。
そんなこともあり、少しこの1年を振り返って、記録を残しときたいなと。
で、ナルシストの私は、どうせなら人にも読んで欲しいかもと、ここに記した次第でして。
長文すいませんでした。 ってここまで全部読んでくれた方、どれくらいいるのかな?
これからもよろしくお願いいたします。
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いかがでしたでしょう?アップ前の確認で読み返してたら、また目頭が熱くなりました。。ご一緒に胸を熱くしていただけたら幸いです。(笑)
また1年後に載せるかもですが、今後ともサウンドウーノをよろしくお願いいたします!
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