※この記事は南青山に事務所を置いていた時の記事になります。
サウンドウーノの事務所は青山通り(国道246号)に面したビルの中に入っております。事務所には2カ所の窓があり、一つは青山通り側に面した小さめの窓、もう一つはベランダのある大きな窓です。
ご覧いただいてお分かりの通り、24時間車の往来が絶えない青山通りのすぐ脇なわけです。正直、窓を閉めた状態でも車の音がかなりうるさい部屋です。もちろんその事態を分かった上でこの場所を選んだのですが、青山通りを甘く見ておりました。その音の大きさは、ゆったり試聴できる環境を作れるレベルでは全くありませんでした。
そこで2重窓による防音を考えることにいたしました。ただこの事務所は賃貸物件のため、窓サッシ自体に手を加えるわけにまいりません。
ネットでいろいろ調べ、旭建硝さんの防音窓のサイトに行き着きました。このサイトを見る限りでは、新たに窓サッシを加えてしまうことで、元々ある窓サッシを残したままで2重窓工事ができるというのです。
早速問い合わせ、お見積もりをいただいた後、まずはということで、青山通りに面した小さい窓だけ2重窓工事を行ってみることにいたしました。元の窓サッシは、以下のような状態です。
この元あるサッシの白い木枠の部分に、新たなサッシを作ってしまおうというのです。
工事に来ていただいてから数十分ほどで、あれよあれよと新たなサッシ部分が出来上がりました。
工事を始めてから約1時間ほどであっという間に完成いたしました。もともとは防寒用に開発された窓なのだそうです。
で、その効果のほどは、、、もう劇的でした。あれほどうるさかった車の往来の音がかなり軽減され、ベランダのある大きな窓側からしか聞こえてこなくなりました。
もともと青山通りに面した小さな窓の方がかなりうるさかったので、これでもう大丈夫かなと思ったのですが、いざ少し静かになってみると、ベランダ側の窓から入ってくる車の音が気になって仕方ありません。このままではやはり試聴環境としての納得がいかず、大きい窓の2重窓工事も思い切って申し込みました。
ベランダ側の大きな窓の元の状態は以下の通りです。
さすがにこの大きさの窓を支える新たなサッシを作るとなると、白い木枠だけでは足りないので、木枠に上乗せする形で新たなサッシを作っております。
こちらの窓は工事を始めてから約2時間で仕上がりました。新たなサッシが加わっても非常にきれいな仕上がりでひと安心です。
これで2カ所の窓に2重窓工事が施され、見違えるほどに(聞き違えるほど?)静かな環境になりました。文章だけでは伝わりずらい所ですので、その効果のほどを音でも聞いていただきましょう。
試聴ルームの真ん中にコンデンサー・マイクAKG C3000Bを立て、2カ所の窓を開けた状態、2カ所の窓をそれぞれ1枚ずつ閉めた状態(つまり事務所の元の状態です)、2重窓を全て閉めた状態で録音してみました。
それでは2カ所の窓を開けた状態です。
(基本ノイズ音ですのでスピーカーやヘッドホンの音量を少し下げて再生してください。)
Listen !
窓を1枚閉めた状態です。
Listen !
2重窓を閉めた状態です。
Listen !
いかがでしょう?劇的に静かになっているのがお分かりいただけますでしょうか?もちろん録音時のプリアンプのゲインは全て同じです。また、2重窓を閉めた状態の録音の時だけ、車の往来が少なかったというわけではありません。
なお、窓からの音をきちんと録るため、多少高めのゲインで録音しており、基本ノイズがのっております。2重窓を閉めた状態の音でもノイズ音が聞こえてくるのは、エアコンやコンピューターなどの動作音の他、SNの悪さによるものです。
ひょっとしたら「窓を1枚閉じればそうでもないじゃん」と思われた方がいらっしゃるかもしれませんが、部屋の真ん中に立てたマイクでこれだけ車やバイクの音が入るわけですから、実際に部屋の中にいるとかなりのうるささです。
機材の発達とコストダウンにより、ホームレコーディングは以前よりも遥かに一般的になり、集音能力の高いコンデンサーマイクを自宅で使うことも当たり前になってきました。
近隣の道路の音などでお悩みの方は、今回ご紹介した2重窓工事をご検討されてはいかがでしょう。音の大きな車やバイクの音まで全く聞こえなくなるわけではありませんが、少なくともマイクの録り音に入ることはかなり少なくなると思われます。
株式会社サウンドウーノ 宇野克郎
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